厚生労働省は、高齢者や身体障害者の介護をする国家資格「介護福祉士」の取得方法を厳格化する方針を決めた。
 介護保険制度の導入などで、求められる介護サービスの質が高まり、対応できる人材を養成するため。現在、専門学校などの養成施設卒業者は国家試験が免除されているが、全員に国家試験の合格を課すよう改める。

 次期通常国会で、社会福祉士及び介護福祉士法の改正案を提出する見通しで、施行時期は今後、検討する。
 介護福祉士は88年4月から導入された制度。06年5月現在、資格取得者は約54万5000人。現行では、養成施設の卒業者以外に、実務(3年以上)経験があったり、福祉系高校を卒業した人が国家試験に合格すると、取得できる。
 改正案では
   養成施設の履修時間を1650時間から1800時間へ延長し教育内容を充実させる
   実務経験者には、受験要件に養成施設で6カ月(通信教育では1年)の体系的学習を課す
   福祉系高校は養成施設と同じレベルに教育を充実させ、そのレベルに満たない場合は実務経験(9カ月程度)を受験要件に加える
 などと見直す予定だ。

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