04/12/26: 厚生労働省 痴呆症改め「認知症」に
検討会報告受け厚労省即日実施
「痴呆(ちほう)」にかわる呼称を議論している厚生労働省の検討会(座長・高久史麿自治医科大学長)は24日、「認知症」が最適だとする報告書をまとめた。厚労省は同日から認知症を使うことにし、法律上の用語は05年の通常国会で関係法を改正する。同省は同日、都道府県や関係する学会、日本新聞協会などに変更を求める通知を出した。
報告書は、「痴呆」という表現には蔑視(べっし)的な意味が含まれ、「何も分からず、何もできない」との誤解を招きやすく、早期診断などを妨げる一因との指摘があった。このため厚労省は6月から新たな呼称を検討してきた。
厚労省が挙げた六つの候補に対し、国民からの意見募集(計6333件)では「認知障害」「認知症」の順で多かった。ただ、「認知障害」は精神医学ですでに使われているとの専門医の指摘があり、この日の検討会では「認知症」を推す意見が過半を占めた。
意見募集では「痴呆」に対して一般用語や行政用語として使われる場合、不快感や軽蔑(けいべつ)した感じを伴うかどうかも尋ねた。その結果、「伴う」が56.2%、「感じない」が36.8%だったという。
厚労省は今後、痴呆性高齢者を認知症高齢者に、痴呆性高齢者グループホームは認知症高齢者グループホームと改める。
また、「何もできない」「何もわからなくなる」という認知症に対する誤解や偏見をなくすため、厚労省は05年度を「認知症を知る1年」とし、症状や原因、予防・治療法、介護の仕方などを集中的に広報する。
12:00:00
「痴呆(ちほう)」にかわる呼称を議論している厚生労働省の検討会(座長・高久史麿自治医科大学長)は24日、「認知症」が最適だとする報告書をまとめた。厚労省は同日から認知症を使うことにし、法律上の用語は05年の通常国会で関係法を改正する。同省は同日、都道府県や関係する学会、日本新聞協会などに変更を求める通知を出した。
報告書は、「痴呆」という表現には蔑視(べっし)的な意味が含まれ、「何も分からず、何もできない」との誤解を招きやすく、早期診断などを妨げる一因との指摘があった。このため厚労省は6月から新たな呼称を検討してきた。
厚労省が挙げた六つの候補に対し、国民からの意見募集(計6333件)では「認知障害」「認知症」の順で多かった。ただ、「認知障害」は精神医学ですでに使われているとの専門医の指摘があり、この日の検討会では「認知症」を推す意見が過半を占めた。
意見募集では「痴呆」に対して一般用語や行政用語として使われる場合、不快感や軽蔑(けいべつ)した感じを伴うかどうかも尋ねた。その結果、「伴う」が56.2%、「感じない」が36.8%だったという。
厚労省は今後、痴呆性高齢者を認知症高齢者に、痴呆性高齢者グループホームは認知症高齢者グループホームと改める。
また、「何もできない」「何もわからなくなる」という認知症に対する誤解や偏見をなくすため、厚労省は05年度を「認知症を知る1年」とし、症状や原因、予防・治療法、介護の仕方などを集中的に広報する。
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