水溶性ビタミンビタミンB1(チアミン,Thiamin, Thiamine)


主な働き●炭水化物をエネルギーに変換時。
●神経の機能維持。
推奨量*1
(又は目安量*2
成人男子 1.1mg
成人女子 0.8mg
加えて、摂取エネルギー 1,000kcal あたり 0.35mg 必要とされる。
上限量*3
成人一日最大薬用量*4塩酸チアミンの場合 30mg
多く含む食品*5酵母
肉類
胚芽(こめぬかなど)
豆類
全穀パン
牛乳
緑黄色野菜
日本人においては、摂取総量の半分を穀物から摂取しているといわれる。
摂取時の注意基本的に、調理における損失が多く、食品中に含まれる総量のうち半分から1/3は失われていることを考慮すること。
水溶性なので、素材をあまり水にさらさないこと。米を磨ぐ際は手早く少ない水量で。あるいは、麦御飯、玄米あるいは強化米の利用もよい。 調理の際の煮汁、ゆで汁への流失が大きいので、これらを利用する調理法が良い。
アルカリ条件下において分解が進むので、調理の際重曹を利用するときはその点を考慮する。
にんにくに含まれるアリシンと結合し、アリチアミンとなると吸収効率が向上する。
強度の労作や、消耗性疾患の罹患により要求量がかなり上昇するので注意すること。 脂質の摂取により、要求量が少し減少する。 なお、体内での貯蔵量は非常に少ない。
欠乏症脚気
ウェルニッケ脳症
多発性神経炎、神経痛、筋肉痛、関節痛、末梢神経炎
浮腫
心臓肥大、心筋代謝異常
慢性的に不足している条件では、神経系(脳を含む)におけるグルコース利用が困難になるため、多発性神経炎症状が出やすくなるといわれる。
過剰症長期間の多量投与における障害は、現在のところ知られていない。過剰に摂取されたチアミンは速やかに尿中に排泄される。
補給を特に心がけた方がよい人●スポーツをして体が疲れている人
●仕事で激務が続いている人
●オペレーターなど、目を酷使している人
●肩こりや腰痛の人

*1推奨量/ほとんどすべての人々が1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量
*2目安量/十分な科学的根拠が得られない場合に、良好な栄養状態を維持するのに十分な量(推奨量を決めるための十分な調査結果がない場合に目安として示された一日の摂取量)
*3上限量/ほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康障害を起すことのない栄養摂取量の最大量( *1 *2 *3 は「日本人の食事摂取基準(2005年版)」より)
*4「ビタミン主薬製剤製造(輸入)承認基準」より
*5「五訂増補 日本食品成分表」より



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