開目抄の各段ずつ学んで行きます。


第1段「三徳の標示」
 夫れ一切衆生の尊敬すべき者三あり所謂主師親これなり、又習学すべき物三あり、所謂儒外内これなり
 そもそも、あらゆる人々が尊敬すべきものが三つある。それは主と師と親である。
 また、習い学ぶべきものが三つある。それは儒教をはじめとする中国の諸教と、外道(仏教以外のインド諸教)と内道(仏教)である。

 すべての人々が尊敬すべき主師親の三徳を備えた「人」はだれか?──という問題設定から始まる。
 そのためにこれから、儒教・外道を含むすべての教えを検証し、「最も優れた法とは法華経(その底に沈められている事の一念三千)」であり、「その法を覚知し、所持し、弘めている法華経の行者こそ日蓮大聖人」であり、「大聖人こそ一切衆生にとって主師親の三徳を備えた人」という結論に到る。
 (結論→最後の第50段「日蓮は日本国の諸人にしう(主)し(師)父母(親)なり」)