昨日の記事にも関連するサイコパスをご紹介する。


プロファイリング
ロバート・K・レスラーといってもピンと来ない人の方が多いかも知れない。
元FBI行動科学課主任捜査官の方だ。
『FBI心理分析官』と言う本のタイトルなら判るかな?

「人食いハンニバル」こと殺人鬼の精神科医ハンニバル・レクター博士が登場する「羊たちの沈黙」や、「レッド・ドラゴン」は彼の著作をベースに作成された映画だ。
あのFBIプロファイリングの技術を確立した人物である。

また、神戸の少年による殺人事件では、犯人確定の過程において日本の警察はレスラー氏にプロファイリングを依頼している。
「過去に動物虐待を繰り返してきた16歳から22歳で、小柄で内向的で、部屋にはバイオレンスな漫画をおいてある」とプロファイリングをして、難航していた捜査を一気に高みに引き上げた功績がある。
他につくば母子殺人事件ではNTVの取材に応じてプロファイリング結果をテレビ上で述べ、次の日に殺人犯(夫・医師)は自白をした。

彼の著作『FBI心理分析官』の中では米国の36人の凶悪連続殺人犯へのインタビューを元にした生い立ちから犯行後までの経緯が明らかにされている。
この本の中で彼は36人の連続殺人犯にインタビューをして分析している。
まず 表の中で目に入ってくるのが 白昼夢・強迫的マスターベーション・周囲からの孤立・虚言癖・夜尿症・周囲からの孤立/犯行・悪夢・器物の破壊・放火・盗癖・子供へのいじめに引き続き 高パーセンテージを示しているのが、少年期における動物への虐待 26人中の46%である。

凶悪犯罪には前兆がある。何もなくいきなり犯行が行われることは少ない。
犯人に特徴的なのは良心の欠落など、人格障害(サイコパス)だ。

虐待
動物虐待での引用もしよう。
子供の動物虐待は、最初から止めよう
「HSUS」 ロックウッド博士に聞く実証された犯罪との連動

 子どもと動物との触れ合いは、精神発達にいい影響を与えると考えられ、世界的にもその効果が研究され始めている。一方で、青少年による動物虐待も目立ってきている。子どものため、とペットを迎えるとき、何を考えることが必要か。こうした問題を研究している米国の心理学者の報告を、二週に渡って掲載する。第一回は、青少年の動物虐待について、先月都内で講演するため来日した米国最大の動物愛護団体「全米人道協会」(HSUS)のランダル・ロックウッド博士にインタビューした。
 青少年による動物虐待は、日本でも神戸の少年による連続児童殺傷事件以来、注目されるようになってきた。
 動物虐待は、「しょせん動物」と、周囲に軽視されがちだが、「動物虐待は、やがて凶悪犯罪へとエスカレートすることが多い」と、ロックウッド博士は警告する。それゆえ「最初の一撃で、止めなければいけない」と。
 米国では一九六〇年代に幼児虐待、七〇年代にDV(ドメスティック・バイオレンス)、最近は老人虐待が認知されるようになった。しかし動物虐待の認知は遅れており、警察もそれほど力を入れて捜査をしないのが現実だ。
●行動分析で判明
 だが七〇年代、FBIが多くの連続殺人犯のプロファイリング(犯人像を探る行動分析)を始めると、彼らの多くが殺人の前に重度の動物虐待や放火を行ってきたことが分かってきた。
 たとえば連続殺人犯のジェフリー・ダーマーは、七歳ごろから残虐な動物虐待を始めた。初めはオタマジャクシから始まり、やがては犬や猫を切り刻んで木につるし、友人に見せびらかした。近所の人も彼のそんな行為を知っていた。しかし父親は後のインタビューに答えて、「動物の体に対する知的好奇心がおう盛だと思い、将来外科医になるのではないかと期待していた」と話した。
 米国では近年、学校での銃撃事件も増えているが、その犯人の少年たちも動物虐待をやっている。ある少年は、母親とクラスメートを射殺する数カ月前、飼い犬を殺し、「僕は初めて愛するものに手をかけた」と日記に書いていた。
 動物虐待は、凶悪な事件の最初の段階で、発生している。なのに認知されるのは、いつも最後なのだ。たとえそれが小さな暴力でも、親や地域、専門家や警察は、真剣に取り組むことが求められる。
 子どもは往々にして、昆虫や小動物に興味を持ち、時には残酷なことをする。それと動物虐待との境界線は、どこか。
●境界線は7、8歳
 博士は「七、八歳になれば、やっていいことと悪いことの区別はつく。この年齢を過ぎても、動物虐待をしていたら危険と見るべきだ」と言う。動物虐待をするのは、九割以上が男子。男子は成長の段階で、暴力が男らしいと思う傾向があるからだ。
 日本でも四月以降、各地で猫や犬などへの暴力が頻発している。センセーショナルな犯罪は模倣されるケースがある。
 動物虐待は、DVとも並行して行われることが多い。「たいていは、ペットが家族のストレスをいやす存在になる。しかし家族が正常に機能していない家庭では、ストレスのはけ口がより弱い存在、ペットに向けられる」
 また多くの親は、子どもにペットの世話をさせて責任感を育てようとするが、これも方法を間違うととんでもない教育になる。
 「米国のある家で、父親は男の子に犬の世話をまかせた。男の子が食事を忘れたため犬は餓死し、父親は動物虐待に問われた。父親は私と同じ心理学者で、ショックだった。小さい子どもが、動物の命を維持するという重い責任が果たせるだろうか。ペットを飼うとは、むしろ親が正しい責任の示し方を、子どもに見せる機会と考えるべきだ」 (宮 晶子)
 ◆Randall Lockwood HSUS(ザ・ヒューメイン・ソサエティ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ)教育担当副会長。心理学博士。現在米国で同団体が展開している、ファースト・ストライク・キャンペーン(動物虐待を最初の一撃で止める)の主役を務める。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/hellopet/20020710/ftu_____hellopet000.shtml(元記事消失)

身近にいる子供がサイコパスにならない様に、大人がお手本を示さなければならないともしている。

本題サイコパスについて
サイコパスの定義
・良心の異常な欠如
・他者に対する冷淡さや共感のなさ
・慢性的に平然と嘘をつく
・行動に対する責任が全く取れない
・罪悪感が全く無い
・過大な自尊心で自己中心的
・口達者で浅薄な魅力
(サイコパス研究の世界的権威、犯罪心理学者ロバート・D・ヘア博士(Robert D. Hare)の定義によるもの)
ロバート・D・ヘア博士は「潮」などに寄稿しているのでご存じの方もいるだろう。

彼の著書『社内の知的確信犯を探し出せ』からも引用しよう。
 「サイコパスは、自分の望むものを手に入れるためなら、自分の言動で他人を傷つけても構わないと考える。それほど巧みに他人を操れるので、愛想のいい魅力的な仮面の下にサイコパスの人格が隠れているなんて、そう簡単に見破られるはずがない」
 「ただし、すべてのサイコパスが器用なテクニシャンというわけではない。社交術も話術もそれほどではなく、経験不足で人づき合いが苦手なサイコパスは、脅しや強制や暴力によって他人を支配し、欲しいものを手に入れようとする。通常、このようなサイコパスは、明らかに攻撃的で意地が悪く、他人を魅了して従わせるのではなく、脅しのアプローチを利用する」
愛想の良いサイコパスと意地悪なサイコパスがいるようだ。
意地悪な方は判りやすいが、愛想の良い仮面を被ったサイコパスは見抜くのが難しそうだ。
そこで具体的なサイコパスの行動を同じ著書から引用してみよう。

1.サイコパスの多くは周囲に寄生する。友人や家族の厚意や支援を利用し、ときには食い物にして、寛容さや人のよさにつけ込むのだ。そして、あちこちを転々とし、支援者のもとを渡り歩く。(P38)
2.多くのサイコパスは優れた話術を持っている。(P59)
3.サイコパスは周囲に与える自分の印象を自在に変えられる。(P59)
4.人にたかるのに罪悪感を覚えることもなく、四六時中だれかに経済的な支援を求める。(P68)
5.パートナーとなりうる異性を引きつけるために、執拗に、平然と、手練手管をろうして相手を操るが、その後はパートナーもパートナーとの間にできた子どもも見捨て、新たなパートナーに乗り換える。(P70)
6.サイコパスは自分に都合の悪いことはすべて他人や状況や運命のせいにする。(P75)
7.犯罪者として逮捕されたサイコパスが被害者に責任を転嫁することも珍しくない。(P80)
8.(サイコパスは)じつに巧妙に、気の利いた冗談を言って心を許しているふりをしながら、相手の内面の情報を徐々に引き出していく。(P104)
9.類縁団体(同じ価値観や信念を持つ宗教的、政治的、社会的な集団)のメンバーは、メンバー同士が信頼によって固く結びついているため、サイコパスにとってはきわめて魅力的なターゲットになる。(P119)
10.サイコパスは概しておきて破りだ。彼らにとって規則はほとんど意味をもたない。(P126)
11.サイコパスは自己中心的で人を操ることに長け、無責任である。企業のために誠実に仕事に励むこともない。(P157)
12.サイコパスには、人間の心理を理解し、他人の弱点や脆さを探り、利用することに長けている者が多い。(P169)
13.彼女はあるグループに何かを話した後で、別のグループにはそれと正反対の話をするんです。Aに対して「Bがあなたのことをこんなふうに言ってたわよ」と告げ口した後で、今度はBのところに行って、Aがあなたの悪口を言っていたと耳打ちする、といった具合です。(P173)
14.自分の思いどおりに事が運ばないと、執念深く根に持ち、チャンスがあれば仕返ししようと待ち構えている。(P237)
15.サイコパスと仕事をすれば、彼らの破壊的な行動によって散々な目に遭うことになる。(P244)
16.サイコパシーは精神疾患ではなく、パーソナリティ障害であり、サイコパスが外からはまったく正常に見えることは広く知られている。(P272)
17.サイコパスの最終目的は、あらゆる人に寄生して利用することにある。(P289)
18.サイコパスは隠蔽や言い逃れによって、自分のミスを人目につかないようにしてしまう。(P309)
19.サイコパスのつくり話には、必ずある程度の事実が織り込まれている。(P317)
20.サイコパスは、とくにコミュニケーションが不足している環境において、人々が対立するように仕向けるのがうまい。(P391)
なんだか、何処かの誰かを思い出すね。
斧さんはサイコパスと見抜いていたが、改めて「ナルホド!!」と納得してしまう。