Q 住宅ローンを利用する際にはどのようなことに注意が必要ですか。


A 住宅の購入・建設の際の資金計画が大事

 住宅ローンは、他の借入れに比べて金額が大きく、また返済期間も長期間となりますので、計画的な積立てなどによる自己資金(頭金)の準備や建設・購入費用及び諸経費についての情報収集を事前に行い、しっかりとした資金計画を立てましょう。

資金計画のポイント

住宅を取得する際には、建設・購入費以外に諸経費

・諸経費(融資手数料、保証料、不動産取得税など)
必要となる諸経費については、一般的に、建設・購入費の10%程度は用意しましょう。


下表の諸費用の金額は、住宅金融公庫の融資を以下の条件で利用した場合に必要となる費用の概算です。(建設地や借入金の内訳等により、実際にかかる費用とは異なる場合があります。)

[借入条件]建設費2,550万円、借入額1,590万円、元利均等返済、返済期間35年

【住宅建設の場合】
住宅ローンを利用する場合に必要となる経費
項 目内  容概算費用
印紙税住宅ローンの契約書に貼付する印紙代で、契約金額によって金額が異なります。
(参考)契約金額が1,000万円超 5,000万円以下の場合は2万円です。
2.0万円
融資手数料金融機関により異なります。
(参考)住宅金融公庫の融資手数料は48,510円
4.9万円
保証料住宅ローンは融資額が高額で返済期間が長期に渡るため、保証機関を利用する方がほとんどです。
保証機関の利用にあたっては、保証料が必要となります。保証料は借入額や返済期間によって異なり、一括払いによる割引もあるようです。
なお、保証料が金利に上乗せされ、契約時の保証料の支払いが不要となるローンもあります。
(参考)住宅金融公庫利用者の保証機関利用率は約99%です。(平成15年度 マイホーム新築融資)
36.4万円(一括払い)
((財)公庫住宅
融資保証協会を利用した場合)
団体信用
生命保険料
住宅ローン利用者がローンの返済中に、万一、死亡・高度機能障害といった不測の事態になってしまった場合、団体信用生命保険に加入していれば、ご家族に債務が残らず、融資住宅に引き続き居住することができます。
団体信用生命保険については、住宅金融公庫では加入を任意としていますが、民間金融機関では加入を融資条件としていることが一般的であり、保険に加入できない場合には住宅ローンを利用できないこともあります。
(参考)住宅金融公庫利用者の保険加入率は約96%です。(平成15年度 マイホーム新築融資)
4.5万円(年払い/初年)
(公庫団信特約制度を利用した場合)
火災保険料等万一、災害などにより損害を受けた場合、債務が残ることがないように、火災保険の付保を融資の条件とする金融機関機関が多いようです。
また、火災保険では、一般的に地震による損害は保険金支払いの対象となっていませんので、地震保険についても併せて契約することをお勧めします。
28.8万円
(公庫特約火災保険を利用した場合 (火災保険35年、地震保険5年))
登録免許税抵当権設定登記を行う時にかかる税金です。
(登記手続きを司法書士に依頼した場合には、別途手数料がかかります。)
0円 (注)民間金融機関の場合は、借入額の0.1%の額(特別措置)


その他(住宅建設時に必要となる費用)
項 目内  容概算費用
印紙税請負契約書に貼付する印紙代1.5万円
登録免許税所有権の保存・移転の登記を行うときにかかる税金
(登記手続きを司法書士に依頼した場合には、別途手数料がかかります。)
2.0万円
不動産取得税不動産の取得にかかる税金 2.3万円


上記以外にも引越代、仲介手数料(建物購入・土地購入の場合)、耐久消費財購入費、維持管理費・修繕積立金(マンション購入の場合)などの費用がかかります。


・自己資金
自己資金については、一般的に、建設・購入費の20%程度に諸経費の10%を加えて、合計で建設・購入費の30%程度を用意しましょう。
これは、将来、住まいを売却する場合、売却価格がローン残高を下回ることを避けることにも繋がります。

 (参考)資金計画のポイント
  ・諸経費を含めた計画
  ・自己資金は建設・購入費の30%程度準備
  ・いくら借りられるかではなく、いくら返せるか
  ・ボーナス払いには注意が必要
  ・住宅ローン以外の支払いを考慮した計画
  ・長期的視点に立ち、ライフサイクルを考慮した計画

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