2009/09/29  政権交替10日後

 民主党に政権が移行して10日が経った。
 第93代内閣総理大臣に鳩山由紀夫が選出された。

 就任早々に国連総会、G8・G20と出席し、国際社会にも広く認知された。
 国連総会で温室効果ガスの25%削減を発表と一見華々しいが、現実は厳しい。

 藤井裕久財務相が円売り介入に消極的な姿勢を示したことを受け、円は対ドルで一時1ドル=88円台前半まで急伸した。
 日経平均は一時9971円と節目の1万円を割り込み、終値は1万9円52銭となんとか1万円を死守した形だ。

 亀井静香金融相が提唱している中小企業向け融資や個人向け住宅ローンを3年程度猶予する「モラトリアム法案」について与党内でも反発が大きい。
 支払いが猶予されれば、銀行の収益は減る為だ、銀行に資金が回らなければ貸し渋りや貸し剥がしが起き易くなる。結果として不況を煽る可能性もある。

 直嶋正行経済産業相は28日の同省3役会議で、最近の円高進行に伴い、中小企業を含む輸出企業にどのような影響が出ているのか調査するよう事務当局に指示した。
 今更ながらに「円高の影響」を調査って、どうなんだろう?
 与党に経済通がいない証拠なんではないか?

 去年には「経済対策には政権交替」なんて言ってた民主党、出だしで転けた様に見える。
 前回自民党が下野した時(93年)、細川護熙内閣で大蔵大臣だった藤井裕久。「失われた10年」を作った張本人だ。同じ轍を踏みそうで仕方がない。なんでこの人を財務相にしたの?

 首相の鳩山にも、新たな火種が出て来た様です。
鳩山首相側に“一斉献金”、北海道議ら15人
 鳩山首相が代表を務める「民主党北海道第9区総支部」が2008年12月25日、選挙区内の地方議員計15人から総額約264万円の寄付を受けていたことが、北海道選挙管理委員会が29日付で公表した政治資金収支報告書でわかった。


 報告書によると、道議、苫小牧市議、登別市議、新ひだか町議が、それぞれ2万4000~26万4000円を献金していた。同総支部は03~07年にも同じ日付で地方議員から一斉献金を受けており、自民・公明両党が今年7月、寄付の実態などに疑問点があるとして調査していた。

 同総支部の会計責任者は「各支部で集めた寄付を12月に一括処理しているだけで、やましいことはない」としている。

(2009年9月29日00時06分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090929-OYT1T00006.htm
 故人献金の次は一斉献金だそうです。
 首相なんだからダンマリは出来ないよね?
 説明するよね? それともIOCに行くんで帰ってから説明かな?

 前途多難な様相になってきたし、マスコミもお得意の「与党叩き」を発動しそうですね。
 政権運営は、太陽を沢山食べないと乗り越えられないかな?(笑)

2009/09/24  言ったもん勝ち? 有言実行? はたまた撤回?

 鳩山が国連総会で温室効果ガス削減25%を言及しましたね。
 現実的に可能かどうかはさて置き、南極や氷河の縮小は現実に起きているので何かしらの対策は取らないといけないのは確かだ。

 だけども鳩山も言う事に保険を掛けてるね。
 演説で、「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が、我が国の国際社会への約束の前提となる」だってさ。ちょっと逃げたね。(笑)

 そもそもアメリカや中国が大幅な削減に合意する訳ないでしょうに。(^^;
<米大統領>温室ガス25%減「勇気を賞賛」
9月24日12時2分配信 毎日新聞

 【ニューヨーク古本陽荘】キャンベル米国務次官補(アジア・太平洋担当)は23日午後(日本時間24日朝)、ニューヨーク市内で記者会見し、「温室効果ガスを20年までに90年比で25%削減する」との鳩山由紀夫首相の表明は、首相が主張する「対等な日米関係」「自立した国家」を体現するものとの認識を示した。

 首脳会談に同席したキャンベル氏は、鳩山首相の削減目標表明について、「オバマ大統領が首脳会談で、指導力を発揮する決断を行った鳩山首相の勇気を称賛した」と明かした。

 そのうえで、「米国は燃料効率や省エネ設計などで日本から多く学べる」と強調。「対等な関係」の具体例に当たると強調した。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090924k0000e010051000c.html
 ここで注目なのは「勇気を賞賛」であって「削減を賞賛」でない所が皮肉ってるね。
 誉めてるようで誉めてない?(笑)

 アメリカの温室効果ガスの排出量は第一位で全世界の24.4%だ。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/stop2004/pamph14-15.pdf
 中国が第二位で12.1%
 上位五ヶ国で52.6%の排出量になっている。
 国連で圧倒的に拍手を貰えるはずだよ。殆どの国は排出目標をクリア出来るんだからね。
 日本以外の4ヶ国の内、中国やロシア、インドは「BRICs」と言われる様に今発展途上だから、経済抑制策にもなりかねない排出規制には賛成しにくいだろうね。
 日本だって高度経済成長で公害を出しまくって成長したんだから、目の前に豊かな暮しがあれば留まる訳がないよ。
 余程の対応策や技術を支援しないと駄目だろうね。

 しかし、技術立国の日本でもエコ技術は研究段階と言える状況だ。
 エコだけで食ってる企業がどれ程あるだろうか?

 90年比25%削減は現状からしたら、目標達成には30%削減しないとね。
 その為には効率の良い列車や海上輸送割合を増やすか、全流通量を減らさないとならない。
 EVなどのエコカーをメインにするにも蓄電池にはレアメタルが必要になるが、今は需要と供給のバランスが取れてない。

 現状から言えば「見る前に飛べ」とばかりの25%削減案だけど、これを切っ掛けに新規業界参入に繋がれば世界をリード出来る。
 定年退職した職人がベンチャーを立ち上げて、日本にしかないオリジナル技術で挑戦中なんてTVもあったけど、決して平坦な道じゃないよ。
 町工場の近くに住んでいるので、町工場復活の日を切望するね。


 イギリスの民間シンクタンクの新経済基金(New Economics Foundation)が地球温暖化を止められる残り時間をカウントしてる。
http://www.onehundredmonths.org/
 帰還不能限界点まで、あと87ヶ月だってさ。
 若しくは2,533日かぁ。

 カウントダウンを見ると宇宙戦艦ヤマトを思い出すな。え、古いって!(笑)