2010/02/17  スンマセン、生命がマニアックなんすよ。(^^)

 都市伝説検証について、seigiさん初め諸氏から「ワケワカラン…。」「面白そうだけどマニアック過ぎる…。」と声が聞こえる。(笑)
 そこで、整理と解説の為にまとめ記事にして見ます。

 切っ掛けはBreakfast-Clubさんがブログで「有楽町線の都市伝説はあり得ない」と否定した事。(今は整理中で該当記事は見られませんとの事)
 それにecoさんが「有楽町線は軍事路線だ」と批判した。
 その論拠に対し、私が「そりゃ違うよ」と。(笑)

 ecoさんにお願いしましたが、元の都市伝説を引用して頂けない様なので…。
 ググルと一杯ありますが、要約すると。
有楽町線の都市伝説

1974年に部分開業した時以来、「有楽町線は軍事路線」なる都市伝説がある。
なんでも冷戦下で、「有事の際に速やかに自衛隊を展開させる為に有楽町線は作られた」と言う物。
その根拠として
1.沿線に自衛隊・防衛省がある。
 (朝霞駐屯地や市ヶ谷の防衛省がある。有事の際はそこから出動する。)
2.同じく沿線に政府機関やマスコミ各社がある。
 (麹町、永田町、桜田門など重要拠点が多い。)
3.相互乗り入れ先にも自衛隊基地がある。
 (西武池袋線には埼玉県狭山市の入間基地がある。)
4.駅の施設の噂がある。
 (永田町の駅が深く核シェルターになっている、一部の駅の階段の幅が他路線の駅よりも広い、それは隊員が整列したり戦車が走行する為等)
5.複雑な連絡線がある。
 (南北線、千代田線の連絡線は他の地域路線への軍事利用の為だ)
 とだいたいこんな所でしょうか?
 昨今の「都市伝説ブーム」もあってか、TVでも取り上げられている模様です。
 旧営団時代にも何度か関連の問い合わせがあったが、いずれも公式に否定されている。
 バラエティ番組でも扱われ、その時には軍事、鉄道の両専門家から「幅が狭い、戦車の通行が不可能」「地盤の関係上、戦車は走れない」と、完全に否定されているらしい。(私はこの番組は見ていない。見た方います?)

 この様に公式にも否定されているが、肯定派は「そのような有事対策は通常トップシークレットであって、公にされていないだけ(知っているのは上層部の極一部のみで、殆どの従業員にも知らされていないだけ)、だから認めるはずがない…」との言い張っている。
 まぁ、尤もらしく聞こえるので、この都市伝説は未だ消えずに今日まで残っているようだ。

 一つづつ検証しても良いが、余りにも無駄と思えるので、前提部分から検証してみたのが、前々回前回の記事。
 云く「軍事路線として作られた。」
 答う「軍事路線と言うからには、それを考慮した専用設計になっていなければならないよ。」
 で、前々回から戦車を通すなら「戦車が通れる幅があるのか?」と書いている訳です。

 「車両限界」とか「建築限界」とかをクドク書くのも、軍事路線用になっているかの検証の初っぱだからなんですが、その初っぱなから「無理だよなぁ」と結論づける結果に…。(笑)

 移動体が安全に通行する為には、まず大きな規制の「建築限界」で「ここは移動体が通るから線路付近○m以内には物を造らないでね」と規制します。
 そして同時に「車両限界」で「この線路を走る移動体は他にぶつからない様に大きさは○m以内で作ってね」と規制するんですね。
 これは、「道路」であれば信号の高さや標識の位置、歩道橋の規格などを決めたのが「建築限界」になり、移動体の「乗用車」や「トラック」の大きさを決めたのが「車両限界」になりますね。
 実際の公道を見ても判る通り「通行可能 幅2.3m」と書いてある道路の幅は「それ以上」ありますよね。
 規定と言う物は普通そう出来てますね。

 公共交通の鉄道では戦前から(多分大正から)「車両限界」も「建築限界」が規定されてました。
 大戦中でも、これらの規定は守られてますね。

 軍事路線と言うならば、軍事路線に適した設計があるはずで、ただ単に兵站輸送(自衛隊が使うって事)だけならば、別に「軍事路線」とは言えない。(横須賀線の方が成り立ちとして、まだ軍事路線です。)
 そんなのは只の「徴発」や「接収」でしかない。(まぁ現法で徴発、接収に関する法はないのでありえないけどね)
 それでは「有楽町線」である必要もない、路線全般の鉄道兵站輸送でしかないもの。
 その点で都市伝説が消滅するよ。

 仮に有楽町線が軍事路線と言うのなら「兵装運搬の為の車両限界の拡幅」があって、トンネルも標準軌の新幹線サイズのトンネルで作られてあったのなら「軍事路線」と言えるでしょうね。

 そもそも、この都市伝説の根本的な間違いはね、上記沿線の基地、駐屯地には戦車は配備されてません。(笑)
 無い戦車をなぜ運ぶんでしょうね?(笑)
 近県の戦車部隊は静岡県御殿場市の富士教導団ぐらいで、朝霞駐屯地は広報や事務方がメインで戦車も展示してあるのだけなんですよ。

 地下鉄を戦車が走る。まぁ見ては見たい情景ではありますね。(笑)

 この都市伝説に対しecoさんは「ああ、そうそう別に軍事肯定説を支持をしているわけじゃないんですよ」との事で、自説にこだわってない様にも感じます。
 Breakfast-Clubさんや私に対し、反論をしたい為に「肯定派」なだけじゃないでしょうか?
 多分、私が「肯定派」だったら、ecoさんは「否定派」だったんじゃないでしょうかね?

 論点としては「有楽町線が軍事路線なら、『どの設備・仕様』が『軍事』路線なのでしょうか?」ですかね。

 んっ、大してまとめ記事になってないぞ。(笑)