2009/10/12  初級・3級教学試験 「四条金吾殿御返事(法華経兵法事)」

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 座談会御書拝読

背景と大意
 本抄は弘安2年(1279年)10月23日、日蓮大聖人が、身延の地から、鎌倉の門下の中心的立場にあった四条金吾に送られたお手紙です。別名を「法華経兵法事」「剣形書」と言います。
 金吾は、大聖人が文永11年(1274年)、佐渡流罪から戻られて身延に入られたころ、主君の江間氏を折伏して不興を買い、同僚たちの嫉妬による圧迫を受けました。建治3年(1277年)には、桑ケ谷間答を巡る良観の謀略によって、主君から法華経の信仰を捨てる誓約書を書くよう厳しく強要されました。
 しかし、大聖人の御指導通り、忍耐を重ね、誠実を貫き、建治4年(1278年)の初めまでには、再び主君の信頼を勝ち取り、その後も、以前の3倍の領地を受け取るなど勝利の実証を示していきました。
 ところが同僚たちは、さらに憎悪の炎を燃やし、金吾を亡き者にしようと攻撃を仕掛けてきました。本抄は、金吾が敵の襲撃を受けたという報告に対する御指導です。
 当時は、熱原の法難が起こり、農民信徒20人が鎌倉に引き立てられるなど緊迫した事態が続いていました。大聖人門下全体が、障魔との闘争の渦中にあったのです。
 大聖人は、金吾が襲撃を切り抜けて無事であったことを喜ばれ、これは日ごろの用心、勇気、強い信心のたまものであると仰せになっています。
 さらに、「法華経の行者」を守護することは諸天善神の誓願であり、その諸天から剣術の真髄を与えられ、大聖人から妙法蓮華経の五字を授けられた金吾を、諸天が守護することは絶対に間違いないと教えられます。
 そして「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし」と、強盛な信心を根本に戦うことこそ一切の勝利の要諦であると御教示され、最後に「あへて臆病にては叶うぺからず候」と、何ものも恐れぬ勇気を奮い起こして戦い抜くよう励まされています。

本文
 なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし、「諸余怨敵・皆悉摧滅」の金言むなしかるべからず、兵法剣形の大事も此の妙法より出でたり、ふかく信心をとり給へ、あへて臆病にては叶うべからず候

通解
どのような兵法よりも、法華経の兵法を用いていくべきである。「あらゆる怨敵は、皆ことごとく滅びる」との金言は、決してむなしいはずがない。兵法や剣術の真髄も、この妙法から出たものである。深く信心を起こしなさい。臆病では、何事も決して叶わないのである。

解説
 この御文も短いので絶対に暗記しましょう。

 人生は、その本質において「勝つか、負けるか」と言う厳しい闘争の連続と言えるでしょう。 本抄で、日蓮大聖人は「どのような兵法よりも、法華経の兵法を用いていきなさい」と教えられています。
 「法華経の兵法」とは、どこまでも信心を根本に戦っていくことです。大確信の祈りを原動力に、勇気を奮い起こし、智慧を振り絞り、努力の限りを尽くしていくことです。
 一人の人間の生命には、計り知れない力が秘められています。兵法や剣術というのは、その力を引き出す法則を部分的に解き明かしたものです。
 大聖人は「深く信心を起こしなさい。臆病では、何事も決して叶わない」と戒められています。自身の力をしばる最大の敵は、心中に巣くう「臆病」であり、この「臆病」に打ち勝って、妙法を信じ切ってこそ、生命の限りない力が解き放たれます。

 四条金吾は、敵の襲撃を受けた事を日蓮大聖人に、事細かにご報告をしています。
 自分の状況などを素直に報告は中々出来る事ではありません。
 これは四条金吾の師匠への思いが伺われます。
 実生活でも、物事が上手くいった時の報告はし易い。苦難の時にありのままに報告・連絡・相談が出来ないと状況は悪くなる事はあっても、良くなる事はあまりない。
 この「師弟不二」の一念と「絶対勝利の執念」が人生の変革と幸福を築けるのです。

22:00:00

コメント

Posted on 2009/10/15 21:01:49 by 婆羅多

こんにちはjunkさん

最近ある学会系サイトでみたのですが。学会教学では久遠元初本仏日蓮と戒壇本尊を否定したそうですが、本当でしょうか。文献から証明できない、日蓮本仏論や犀氏彰氏の考証に応じられない相手ではしかたの無い事かも知れませんが。久遠実成教主釈尊、上行再誕日蓮大菩薩になったのですか。またMさんやSさん達は大乗非仏説、法華経偽経カシミール成立説まで主張しているようですが学会教学も同様なのでしょうか。すこし気になるのでお伺いいたしました。

Posted on 2009/10/16 12:41:12 by JunkDark

 婆羅多さん、初めまして

 否定の話は初耳ですね。
 学会の公式では、否定をしてませんね。

 大乗非仏説や法華経偽経説も、論拠に「釈迦在世に文字がない、随分後になって成立してる」ってのがあるけど、それだと全ての仏説が偽経になってしまう。(^^)
 学術的に歴史検証や、鑑定は必要でしょうが、我々学会員は「信仰者」なんで、まずは「信じる」事が大前提なんですよね。
 「当時の資料がない」と言うのは、真偽未決なんであって「資料がないならないんだ」とはならない。(笑)
 明確な否定資料が出て来ない事にはね。

 なんにしても、日蓮大聖人が法華経を最勝最上にしたのは事実で、創価学会員がそれで「幸せ」になってるからね。

 タイムマシンに乗ってビデオカメラで撮影して来たのなら、説得力ありますね。NHKの「タイムスクープハンター」みたいに見れたら面白いけどね。(笑)

Posted on 2009/10/16 21:13:42 by 婆羅多

こんばんはjunkさん

宿坊さんのところで観戦していると、最近の論調があきらさまになってきたので、本当かなと
思う様にも感じられたのです。
偽者嘘はばれるんですが、法灯が切れていて日興にも伝わっていないのなら何が本懐なんでしょうかね。一度時間旅行をやって確かめたいです。
それと宿坊さんの処で日目が
鬼子母神を彫っていたと知り、
唖然としました。これからは日興系統とは一切無関係の自前の本尊が必要ですか。

Posted on 2009/10/17 00:42:03 by JunkDark

 婆羅多さん、こんばんは。

 宿坊さんの所を教えて頂けますか?
 ログを読んで見たいのです。
 造立については、考察後にコメントしたいと思います。m(_ _)m

Posted on 2009/10/17 06:52:50 by 婆羅多

こんにちはjunkさん

日目は上代にふたりいますが
日顕のところと 西山本門寺です 調べたところ 日顕の系統でした 北山本門寺の富士宮市内の末寺に あるそうです
宿坊さんは 宿坊の掲示板です
最初から 鬼子母神とは あきれたもんです

Posted on 2009/10/17 13:01:53 by JunkDark

 婆羅多さん、こんにちは。

 「宿坊の掲示板」でググっても該当ログが判りません。(^^)
 樋田との法論をしている掲示板でしょうか?
 できれば該当URLを教えて頂けますか?
 宜しくお願いします。

Posted on 2009/10/17 15:51:45 by 婆羅多

こんにちはjunkさん

いま出先なので、かえってから
URLをあげます
でも たしか(宿坊の掲示板)だと 思いますが?
マサシえの 出張も面白いのですが

Posted on 2009/10/17 16:46:40 by 婆羅多

junkさん

宿坊の掲示板2だそうです
検索ヒットしたそうです

Posted on 2009/10/18 00:08:47 by JunkDark

 ありがとうございます。
 読んでみます。

Posted on 2009/10/18 07:15:37 by そうかねっと

そもそも学会は日目を崇めていないし。「日興系の本尊」というのも存在しないし。「久遠実成教主釈尊、上行再誕日蓮大菩薩」なんて日蓮宗だし。

「学会系云々の御仁が正等な学会教学に基づいてるかどうかを先に証明」してくれないと、このサイトでの議論は時間の無駄になりますね。

Posted on 2009/10/18 17:56:24 by 婆羅多

こんにちはjunkさん

正統な学会教学ですと
蓮祖からの法灯はどのように
なっていますか

Posted on 2009/10/18 21:54:18 by バ

こんばんはjunkさん

学会のホームページで最近の教学記事をよみました
それによると師資相承と本懐の大本尊があったと書き込みがあります
別に相承書と曼荼羅がいまどこに有るのかは問題にしていません
所謂学会系云々の御仁の発言を羅列検証するのはどちらでも良いことです
文字の検証をやらかしても 寄って立つものが違うので
結論はでません 勝利強折を闡明したところで
ただ憎悪が残るだけです
何故日目のことを上げたのかと言うと 日興の神天上の法門からする 神像彫塑はあきらかに謗法です このような貫主がいる
寺に 蓮祖の正統な法流があることは疑わしいことです
上古祖師渇仰より蓮祖像を謹刻するのは 理解できるのですが 鬼子母神神像を彫塑するのは 一致派の身延と同じ
雑乱なのです
謗法になりさがった どこかの法灯の本尊を いまだに 奉持されている団体は大きな間違いを生み出だすのではありませんか それとも我々は信仰者だからと 疑わずに団体の賜品をつかわれるのでしょうか

Posted on 2009/10/19 00:46:04 by JunkDark

 そうかねっとさん、こんばんは。

 う~~ん、読むと教学というより歴史認識の様な気がしますね。
 法主の有り様は宗門の問題で、我々は関係ないんじゃないか?

Posted on 2009/10/19 00:55:05 by JunkDark

 婆羅多さん、こんばんは。

 婆羅多さんは学会員ですか?
 私には婆羅多さんの疑問点・論点が判りづらいのです。
 もう少し噛み砕いて御教授頂けますか?
 当時の仏像造立の意義が、私には判りません。
 現在、勉強中なので、お時間を頂きたく存じます。

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