2009/02/09  政治家の評価

私は政治家の評価は「なにを成したか?」だと思います。
「何もしていない」と批判するには少し時間が足りない。

後10数年後に「何もしなかった」と評価するのが妥当で、就任半年に満たない首相を「やるやる詐欺」だとか言うのは間違っている。
例えば「明日までに契約を10件取ってこい」は無理な評価ですが「先月は1件しか契約取らなかったね」と評価するのが当たり前です。

最近のマスコミは首相の揚げ足取りばかりで、発言の一部分だけを切り取って報道する。
民主党の不祥事なんかは報道しない。明らかに不公平だ。

今回の麻生の発言も映像では9分20秒頃の答弁で「私の担当ではない」(見直しする立場にない)と見直し権限が無い旨を発言してます。
それなのに筒井は「総理の考えを言って下さい、逃げないでください」としつこく言質を取ろうとしている。

麻生も誘導されて「見直し」や「反対だった」発言をしてしまい、今日の午前に「(政府の)委員会で検討している最中で、話を受ける立場だ」と発言を訂正している。

閣僚が始めは反対意見でのちに賛成になる事なんて普通にあるし、郵政の時だけの事例じゃないよ。

閣僚だった人が軽々しく反対だったと言ってはいけない、との意見は少しは納得できるが全面的には賛成できない。
これを許すと閣僚は反対意見が言えなくなる。これこそ民主主義の滅亡だ。
マスコミの前では無口な閣僚が増える事になる。

それに政治家は政策で評価すべきであって、ここ最近の内閣が出した決定で失策はあったのでしょうか?

貴方は、明日までに契約を10件取れない時(経済対策ができないのは民主党の為)は辞めろと言われて納得できますか?

2009/02/09  議論の末に意見を変えるのは悪い事か?

なんか矛盾してない?

麻生首相「郵政民営化に反対だった」

 麻生首相は5日の衆議院予算委員会で、小泉内閣当時、郵政民営化には反対だったと明言した上で、今の郵政民営化の形を見直すべきところに来ていると述べた。

 民主党・筒井信隆議員「麻生首相に確認したいんですが、(施政方針演説は)小泉、竹中路線との決別を宣言?」

 麻生首相「ひずみに対応するためには、改革をさらに進化させる必要があると。市場経済原理主義との決別ならその通りです」

 筒井議員「(郵政)分割民営化は見直すと」

 麻生首相「小泉首相の下で賛成ではなかったんで、私の場合は。たった一つだけ言わせてください。みんな勘違いしているが(総務相だったが)郵政民営化担当相ではなかったんです」

 現在の与党の議席は「郵政民営化は改革の本丸だ」と訴えて圧勝した4年前の総選挙の結果で、麻生首相の発言は自分が寄って立つ議席の根拠を否定するものとして今後も波紋を広げそうだ。

 自民党では、郵政民営化見直しの風潮は強いが、小泉改革路線を支持している議員は少なくない。その路線の違いが党内の亀裂にも直結していて、最大派閥の町村派は5日、小泉改革を支持し、反麻生の代表格である中川元幹事長が派閥のトップから事実上降格され、麻生首相を支持する町村前官房長官が会長になることが決まった。感情的なしこりが残るのは必至となった。

 定額給付金や消費税問題での自民党の内紛はいったん収まっているが、このままの支持率で総選挙が近づけば、亀裂が大きなひび割れに発展する可能性もある。
麻生太郎が好きな訳ではないけども、2月5日の衆議院予算委員会での発言が波紋を呼んでいるが、どうも発言時よりもその後の報道で叩かれている様に感じる。

上記衆議院TVのリンクをクリックして民主党の筒井信隆の所から見てもらいたい。

12分過ぎに問題の発言があるけども質疑の流れから言って、麻生首相は「始めは民営化反対だったけども最終的には賛成した。民営化担当は竹中さんだ」(趣意)と言っているよね。

そもそも民主・筒井は「小泉・竹中路線で郵政民営化でサービスが悪くなっている。4社分割は見直すべきでは?また(麻生)総理の責任は?」(趣意)との問いに対しての答えだ。

麻生が「見直さない」と答えたら、あわよくば口撃の材料にするつもりだったろうし、「見直す」と言えば責任論にするつもりも見て取れる。

民主としては小泉改革は失敗にしたいし、先の衆院選での自民の圧勝を覆したい。
その為には圧勝の原因の「郵政民営化」を失敗にしたい。
だから、民営化によってのサービスの悪化や、かんぽ売却で叩くのでしょう。

しかし麻生は「見直す」と言ったので、筒井は「民営化後すぐに見直す様な状況を作った責任を」と矛先を変えている。
しかも筒井は民営化の担当を当時総務相の麻生と勘違いしている。
実際は竹中さんだった訳で、質疑としては不発に終わっている。
すぐに他の質疑に移っているしね。

始めから民営化法では、平成18年に発足した政府の郵政民営化委員会に、3年ごとに民営化の進ちょく状況や経営形態を総合的に見直すよう求めてる、平成21年3月が期限だ。

これを踏まえて自民党内に「郵政民営化推進に関する検討・検証プロジェクトチーム」がある。
郵便局会社と郵便事業会社を統合して3社体制にする案や、過疎地で金融サービスを維持する仕組みの導入も協議している。
そんな状況で発言部分が切り取られ、さも無責任な発言の様に編集され報道されている。
麻生が始めは民営化反対だったのも事実で、その後賛成に回っているのも事実。4社民営化の状況を作った責任は竹中にあるのも事実だ。
麻生が「事実を言ってるまで」と言うのは本当だし、そこには問題が無い。

賛成反対意見があって議論になるのであって、議論後に意見を内閣として統一するのは当たり前だ。
党だって党議結束で反対意見を説得する。

民主が知ってか知らずか見直しが予定されている中で「見直すのか?」と質問し「見直す」と答えたまでだ。

責任論にしたい思惑で「見直すならば問題だ、総理の責任は?」と質問する民主党の姿勢こそ問題ではないのか?

苦言を言う議員もいるが皆が皆、予算委員会を見ている訳ではないだろうし、始めから質疑を見れば判る事だ。

私は議論をし自分の持論を覆し、対立意見に賛同するのが悪い事には思えない。
賛成に回ったり反対に回ったりと変節する輩は問題外だけどね。
(民主の様に「法案反対」→「対案提出」→「与党、民主案を受け入れた修正法案提出」→「それでも、修正案も反対」とかね)

麻生はべらんめいで語弊が多くて、損をしているね。

ニコ動を追加02/12
【ニコニコ動画】【衆院予算委員会】作られた?!「郵政」騒動の発端【09.02.05】