2011/09/08 青年教学1級 開目抄第36段「諸経の浅深勝劣を判ず」
どの経が最も勝れているか知っているのは日蓮。
日蓮は、どの経が最も勝れているか、だれよりも知っている。
私は今の日本で第一に富める者である。
法華経に命を捧げ、名を後代に留めるであろう。
六難九易をわきまえれば、一切経を読まなくても、日蓮にしたがってくるのである。
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第36段「諸経の浅深勝劣を判ず」一タイ(サンズイに帯)をなめて大海のしををしり一華を見て春を推せよ、万里をわたて宋に入らずとも三箇年を経て霊山にいたらずとも竜樹のごとく竜宮に入らずとも無著菩薩のごとく弥勒菩薩にあはずとも二所三会に値わずとも一代の勝劣はこれをしれるなるべし、蛇は七日が内の洪水をしる竜の眷属なるゆへ烏は年中の吉凶をしれり過去に陰陽師なりしゆへ鳥はとぶ徳人にすぐれたり。日蓮は諸経の勝劣をしること華厳の澄観・三論の嘉祥・法相の慈恩・真言の弘法にすぐれたり、天台・伝教の跡をしのぶゆへなり、彼の人人は天台・伝教に帰せさせ給はずば謗法の失脱れさせ給うべしや、当世・日本国に第一に富める者は日蓮なるべし命は法華経にたてまつり名をば後代に留べし、大海の主となれば諸の河神・皆したがう須弥山の王に諸の山神したがはざるべしや、法華経の六難九易を弁うれば一切経よまざるにしたがうべし。一滴の水をなめただけで大海の塩味を知り、一つの花が咲いたのを見て、春の訪れを推し量りなさい。
万里を渡って宋の国まで行かなくても、(中国の法顕のように)3ヵ年かかって霊鷲山に行かなくても、竜樹菩薩のように竜宮に行かなくても、無著菩薩のように弥勤菩薩に会わなくても、法華経の二処三会の会座にあわなくても、釈尊一代仏教の勝劣は知ることができるのである。
蛇は7日以内に洪水が起こることを知ると言われるが、それは竜の誉属だからである。
烏が、年中の良い出来事と悪い出来事を知っているのは、過去世に陰陽師(陰陽道によって占術を行う人)だったからである。鳥は飛ぶ力では、人よりすぐれている。
日蓮は諸経の勝劣を知ることにおいては、華厳宗の澄観、三論宗の嘉祥、法相宗の慈恩、真言宗の弘法よりすぐれている。それは、(正師である)天台、伝教の跡を継承しているからである。
かの諸宗の人々は、天台・伝教に帰伏しなかったならば、謗法の罪を免れることができなかったであろう。
今の世において、日本国で第一に富んでいる者は、日蓮である。命は法華経にたてまつり、名を後代にとどめるであろう。
大海の主となれば、諸の河の神も皆、したがう。須弥山の王に、諸の山の神がしたがわないことがあろうか。
法華経の六難九易をわきまえれば、一切経を読まなくても、六難九易をわきまえた人にしたがってくるのである。
日蓮は、どの経が最も勝れているか、だれよりも知っている。
私は今の日本で第一に富める者である。
法華経に命を捧げ、名を後代に留めるであろう。
六難九易をわきまえれば、一切経を読まなくても、日蓮にしたがってくるのである。
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